第2節 新発田市のまちづくり

1 新発田市の概況

 新発田市は、越後平野の北部に位置し、県都新潟市に隣接する市域面積533.11㎢、人口約9万7千人(令和元年10月末現在)の都市です。
 北西には白砂青松と形容される美しい海岸が広がり、南東の山岳地帯には豊かな自然景観に恵まれた磐梯朝日国立公園、胎内二王子県立自然公園があります。また、かつて東洋一といわれた堤桜を有する加治川の水系によって潤う肥沃な土地が広がっており、県内有数の良質米コシヒカリの産地でもあります。
 初代藩主・溝口秀勝侯が加賀大聖寺から入封したときは6万石が給され、江戸時代末期には10万石の城下町として栄えました。現在も国の重要文化財となっている新発田城や足軽長屋など城下町新発田の文化遺産をまちの随所にとどめています。

人口

 人口は、昭和30年以降減少傾向が続き、昭和50年には99,746人と10万人を割っています。その後は増加に転じて平成7年には106,563人となりますが、それ以降、現在まで減少が続き、平成27年には98,611人と再び10万人を割っています。
 今後の人口に関しては、国立社会保障・人口問題研究所の推計値で令和27年に73,671人になると予想されています。
 年齢3区分別人口の推移をみると、年少人口は総人口の減少に先行し、昭和30年頃から一貫して減少傾向にあり、生産年齢人口は平成7年頃をピークに減少へ転じています。老年人口は、現在も増加を続けていますが、令和7年以降は減少に転じると推計されています。

産業

 産業別就業者数割合では、一次産業は平成21年まで微増傾向で推移し、それ以降は横ばい傾向です。二次産業は平成21年まで減少傾向で推移し、それ以降は横ばい傾向です。三次産業は平成26年まで微増傾向で推移していましたが、平成28年に減少に転じています。

観光

 観光客入込数では、近年は横ばい傾向で推移しており、平成30年は約254万人となっています。目的別では、月岡温泉などの「温泉・健康」や「スポーツ、レクリエーション」が全体の3~4割を占めています。主要観光地点の入込数では、月岡温泉が最も多く約52万人であり、次いで新発田市カルチャーセンターが約23万人、紫雲の郷が約20万人となっています。

人口移動

 人口移動では、村上市や胎内市に対して転入超過である一方、新潟市や東京圏に対しては転出超過となっており、都市部へ転出する傾向が見られます。
 通勤・通学による移動では、いずれも新潟市に対する流入・流出が特に多く、流出超過となっています。このほか、通勤では阿賀野市、村上市、胎内市に対して流入超過、聖籠町に対して流出超過となっており、通学では阿賀野市、胎内市、聖籠町、五泉市からの流入が多くなっています。