1 生活・環境
施策6 自然環境
施策の基本方針
優れた自然環境の保護と生活環境の向上において調和のとれたまち
広い世代を対象とした省エネルギー・環境教育の充実による意識啓発に努め、自然保護や環境負荷の低減を図るとともに、市民活動や生産活動において自然のエネルギーを有効に活用し、自然との調和を図ります。
現状
- 福島潟環境保全対策協議会に参画し、潟の自然環境の保全に取り組んでいるほか、市内中小河川の定期的な水質検査を行っており、近年では下水道の普及等に伴い、比較的河川の水質の正常化が図られています。
- 有害鳥獣対策では、これまでのニホンザルに加え、イノシシによる被害が増加しているものの、地元集落やJAと連携した電気柵の設置などを行っており、農作物被害額は減少傾向にあります。
- 自然エネルギー※1では、太陽光発電の住宅や公共施設等への設置や、紫雲寺風力発電㈱による安定的な風力発電が行われているほか、農業分野ではバイオマス※2の活用等、様々な観点から新エネルギー※3の導入可能性の調査を行っています。
- 省エネルギー対策では、新発田市環境率先実行計画(新発田市エコシフト21)に基づく取組やグリーンカーテンプロジェクトの開催、ノーマイカーデー等に取り組んでおり、市民や企業の省エネ意識が高まっています。
- 小・中学校の授業では、環境問題や再生可能エネルギー※4などについて学習しているほか、エコカーニバル等を実施し、市民への啓発に努めています。
関連する個別計画・条例
- 新発田市環境基本計画
- 新発田市環境率先実行計画 (新発田市エコシフト21)
※1 自然エネルギー:太陽光や風力、潮力、地熱など自然現象から得られるエネルギー
※2 バイオマス:動植物から得られる再利用可能な有機性の資源
※3 新エネルギー:石油等の化石燃料に代わる、環境への負荷の少ない新しい形態のエネルギーであり、太陽光発電や風力発電、バイオマス発電などのこと
※4 再生可能エネルギー:「絶えず資源が補充されて枯渇することがない」、「利用する以上の速度で自然に再生する」、「CO2を排出しない」といった特徴を持つエネルギーの総称
課題
- 自然環境の保全に直接的に結びついた保護活動を継続するとともに、再生可能エネルギーの普及・啓発活動を進め、市民意識の向上を図ることが重要です。
- 有害鳥獣駆除の主体となっている猟友会員の高齢化が進み、後継者の育成が急務であることから、引き続き、報酬や身分保障などの安定を図ることが必要です。
- 住宅用太陽光発電設備の設置は進んでいるものの、電気の買い取り価格の低下に伴い普及の伸びが鈍化してきています。
- 風力、地熱、水力、バイオマス発電は、発電コストが高額なためあまり導入が進んでおらず、送電線の使用についても、使用権利の関係等により、事業者が参入できていない状況です。
- 環境教育は、地球を守ることにつながる大切な教育であり、今後も小・中学校において、各教科に合わせた取組を継続することが必要です。

希少な植物が存在する福島潟
施策の展開
1 自然環境保全の推進
主な取組
- 下水道の普及や民間団体等による河川清掃等の取組効果を検証するため、新発田川の水質変化の状況を把握し、自然環境の保全・維持に努めます。
主な事業
環境データ測定事業
目標値
2 新エネルギーの推進・普及啓発
主な取組
- 自然環境保護を目的とした新エネルギーの導入を希望する市民や事業者等を支援するとともに、専門家の意見聴取等によりエネルギーに関する情報収集を行います。
- 公共施設への新エネルギーの導入を推進し、普及啓発を図ります。
主な事業
新エネルギー推進事業
目標値
3 自然環境及び再生可能エネルギーに関する教育の推進
主な取組
- 義務教育のカリキュラムや環境イベント等の開催において、自然環境保護の重要性や再生可能エネルギーを活用した自然に優しい社会活動の推進等について、若年層から高齢者までの広い世代に普及啓発を図ります。
主な事業
新エネルギー推進事業
目標値

藤塚浜にある風力タービン

市本庁舎に設置する太陽光発電パネル
※5 BOD:河川などの水の汚れ度合いを示す数値であり、数値が高いほど水中の有機汚染物質の量が多い